OriHimeに救われた

今日は 先生と面談をしました。

 

主治医ではなく、閉鎖病棟にいた時にお世話になった先生。

 

「これまでのこと、教えてください」

 

そう言われて 閉鎖病棟にいた頃に遡って…

鮮明に思い出したくないけれど 勇気を出して…

 

鍵をしていた引き出しを開けてみた。

 

閉鎖病棟に入院してからは、毎日家に帰りたくてしょうがありませんでした。

 

実際、退院して家に帰ってからは 自暴自棄になって…

 

死のうと思っていました」

 

"死"という言葉はあまり使いたくなかったが、

自分の気持ちを全て曝け出さなければ 先生もちゃんと診察できないだろう。

 

治療に前向きだからこそ、全てを打ち明けた。

 

「でも...

 

 

閉鎖病棟にいる間、嬉しい出会いがありました」

 

先生は興味を持って聞いてくれているのか、前のめりになる。

 

「それは…分身ロボット、OriHimeとの出会いです。」

 

 

「聞いたことある!」

 

これは話が早い!私も興奮して話を続ける。

 

「遠隔操作でそのOriHimeを動かして、社会参加を図ろうという企画で …パイロットを募集していたんです。

 

そして入院中、応募しました。

 

そして…なんと採用されました」

 

急に先生の目が丸くなった。驚いていた。

 

私が採用されたことに、

ではなく 絶望の淵にいた私が、

なんでも悲観的にものを見ていた私が、

社会参加をしたいと 身体が動いたことに。

 

「あれだけ、苦しい思いをしていた中で 応募できる力があったなんて…それはあなたのパワーですね」

 

純粋にその言葉は嬉しかった。そして、誇らしくなった。

 

「私が前向きになれたのは、OriHimeのおかげなんです。」

 

力強くそう言うと、先生は 嬉しそうに微笑んでくれた。

 

前の私とは 明らかに違う。

 

自らも そう思ったし、先生もそう感じたに違いない。

 

面談は終わり、リハビリへ。

 

「今日は立ち上がりの練習をしたい」

 

珍しく 自分からメニューをリクエストした。

 

早く、また 動けるようになるんだ。

 

そう固く誓った。

 

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